セキュリティホールmemoの方でも突っ込みがあったのだが
情報活用対策(第4回)[田淵義朗氏]/SAFETY JAPAN 2005 [コラム]/日経BP社
例えばこの動物病院事件の場合は、名誉毀損に対する損害賠償訴訟だったわけだが、名誉毀損であるためには、社会的信用が低下するであろう発言の他に、公共性、公益目的、真実性・相当性が備わっていなければならないとされている。他人の社会的信用が低下するかもしれないという以外に、それが公共の利害に関係するかどうか、真実かどうかがポイントになるのだ。 そうなると、掲示板管理者側では、書き込みの削除請求をした人の話を聞いただけではだめで、真実と判断するだけの相当な理由がなければ削除できないことになる。これは、書き込みが事実かどうか調査する必要が生じて、掲示板管理者に多大の調査コストを要求することになり、まったく不当なことになってしまう(これについては次回プロバイダー責任制限法と合わせて詳しく書く予定だ)。 |
「真実と判断するだけの相当の理由がなければ削除できない」?
逆でしょ。
名誉毀損においては、「公益目的とみなされた場合は、真実あれば、処罰されない」とあるわけで、真実なら、削除する必要はないわけで、
なんかいっていることがよくわからない。
名誉毀損は、基本的に真実かどうかは関係なく、人(法人も含む)の名誉を毀損する可能性のある事実を公に発言したら該当するわけです。
ただし、免責として、「公益目的の場合は真実であったら、処罰しない」といっているだけです。
この真実性の証明の責任は、当然に発言者にあるので、プロバイダや管理者は裁判官ではないんだから、とりあえず削除依頼されたらという事実だけで、削除しても発言者からは法的にどうこういわれることはないわけです。
明らかに名誉を毀損しているとみられる場合は、それだけで名誉毀損であると推定しても間違いじゃないし、もしそれが真実でないまたは、公益目的じゃないと判定される可能性が考えられるなら、被害をすこしでも食い止めるためにその発言を削除するという行為は特に問題にならないはずです。
そういうわけで、別に削除しても問題ないのに放置しているのは、不作為の作為として処罰される可能性がありますのでそちらの方が注意が必要です。
ついでにいうと、名誉毀損は刑法犯なので、警察にとどければ警察は捜査する義務があるし、ほかの重要事件が忙しいなら、別に弁護士に頼まなくても自分で日参すればいいわけで、別に弁護士費用もかかりません。
放置することのマイナスと、自分が日参することのマイナスを比較してどちらがいいか決めればいいだけのことです。
どうも、中小企業が標的にされるという脅しを使って自分の商売をしようとしているとしか見えないのは私だけだろうか?
でもこんなレベルの法律解釈もできない人のところにはお願いしたくないなぁ