国際天文学連合(IAU)の総会で、結局冥王星は惑星じゃないことになったようだ。
しかし、IAUの総会がこれほど注目されたのは歴史始まって以来だったんじゃないだろうか。
普通この手の学会ってのはほとんど注目されない。
最近の学会での大ニュースというと、ワイルズがフェルマーの大定理を証明した時くらいで、あのときは欧米のメディアではかなり熱心に報道されたらしいけれど、それでも日本ではほとんど報道されなかったし。
ましてや中継が入って、リアルタイムで決議の結果を報道するなんて考えられないことだろう。
しかし、冥王星が惑星と言う名前じゃなくなることはそんなに大変なことかなぁ。
別に惑星の数なんていくつでもいいだろうに。
定義だけの問題なんだから、これまで70年あまりもいい加減に決めていたことが間違っていただけで、別にいいんじゃないのかな。
通常、科学の世界では、まず定義ありきのはずなのに、それをいい加減にしていたところがおかしいわけで、
まぁ、冥王星発見当時は太陽の周りを回っている天体なんて、見つけるのが大変だったし、小惑星なんて見えなかったから、太陽の周りを回る天体を見つけたら何でも惑星にしてたんだろうけど、その後観測技術が向上して太陽の周りを回るものがたくさん見つかる様になって、惑星の定義をしなければならなくなったというのが実情だろう。
かなり前から、冥王星を惑星扱いするのはおかしいんじゃないかという意見はあったみたいで、
冥王星を惑星にするために条件を決めたら、ほかにも該当するものができてしまって、増やさなければならない状況になるなんてのは、本末転倒なわけで、科学者の良心からすると、やはりこれが正しい結論だろうと思われる。
とりあえず、セイラープルートの今後と、占星術と称して冥王星を云々いっていた人たちがどうするかが見物だな。
まぁ、もともと、70年ほど前には誰も知らなかった惑星が占星術に入っているという段階で、何百年も前からある占星術というのと矛盾しているんだけどね。
とりあえず、世間の天文学への関心が少しでも増えたとしたらそれが今回の騒動の一番大きな成果だったと思う。
訂正
小惑星の発見の方が、冥王星より早いから、何でも惑星あつかいしたっていうのは間違い。
もともと海王星の重量予測が大きすぎて、その軌道に影響を与えている冥王星の大きさについても大きく見積もりすぎていたというところの様だ。
冥王星自体も二重惑星でカロンと共通重心を回っている様だから合わせて当時の測定では大きいと思ったのかもしれない。
その後の調査で実際はもっと小さいということがわかってしまって、冥王星の立場がなくなってしまったってことだね。
科学というのは常に過去の間違いを訂正していくものだから、これもその一つに過ぎない。
前にも書いたけど、科学の中で永遠に正しいのは数学の定理だけだから。
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