アンケートって・・・

asahi.com:地方格差「深刻」62% 「民主に投票」顕著 情勢調査 – 政治
「大都市と地方の格差は深刻な問題だと思いますか?」
という設問自体が、大都市と地方には格差があることを前提とし、深刻だと答えさせようとする意図がまる見えだが、
地域別回答をみて、この結果は
「あなたは大都市もしくはその周辺に住んでいますか?」
という質問の回答と一致するのじゃないかと思った。
つまり、自分が大都市もしくはその周辺(いわゆる大都市圏)に住んでいる人は、自分が大都市との差を感じない、もしくは自分が大都市に住んでいると考えているというしごく当たり前の結果じゃないだろうか。
自分が大都市に住んでいる場合、大都市だってそれなりに不便だし、困ったこともあるわけで、隣の芝生的に地方の方がいいじゃないかと思うので格差はそれほどではない
「つまりなんらかの格差があっても、その代わりに有利なものがある」と考えているだろうし
自分は地方に住んでいると思っても近くに大都市があればその経済圏に含まれてしまって、大都市との格差をそれほど感じないだろう。
結果として滋賀がもっとも格差がないと思っているという変な結果になってしまう。
アンケートっていうのはもっと明確な指標を示して具体的なことを聞かないと意味のない結果が出てきてしまうという好例だ。
質問を
「大都市(東京、名古屋、大阪)に比べて、物価が高いと思いますか?」
「大都市(同上)と比べて地価は高いと思いますか?」
「大都市(同上)と比べて生活費がかかると思いますか?」
「大都市(同上)と比べて賃金が高いと思いますか?」
「大都市(同上)と比べて通勤時間は長いと思いますか?」
「大都市(同上)と比べて生活が苦しいと思いますか?」
という風にわけてみたらどうだろう。
「大都市と地方の格差は深刻ですか?」
大都市や地方という言葉を定義せず、格差という意味も具体的に指定せず、何を聞きたいのか全然わからない質問だ。
私が聞かれたらそれぞれの意味の定義を明確にしないと答えられないというだろう。
逆にこういうアンケートに素直に答えられる段階で何も考えていないわけで、
アンケートを行った方も、回答した方も、ダメダメだな。

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