発明対価、続く模索 青色LED訴訟和解 – asahi.com : 経済
青色LEDの裁判が和解で決着した。
和解というところがあまり気に入らないけど、算定額の基準についてはこの額でも多いかもしれない。
特に私はこの中村修二氏はあまり好きではない。
自伝的な中村氏の本を読んだことが有るが、結局いろいろやってて偶然見つけただけとしか思えない。
本人が書いた本でそう思えるんだから、あまり間違っていないと思う。
で、そのいろいろやる段階で、会社の命令を無視し、会社の金を使って勝手に開発をしていたわけで、それが結果として会社に利益をもたらしたからといってすべて個人の成果とは言えないだろう。
もしこの発明が結局成功しなかったとき、本人はどういうリスクを負ったのか。
ほとんどリスクは無かったと言える。
会社側は、そのリスクを100%負わなければならない。
そのリスク負担のバランスを考えれば、50%の貢献というのはおかしいと思う。
確かに中村氏が研究をしなければこの利益は無かったのだろう。
しかしその前に会社が彼に研究をさせる環境を作らなければこの発明は無かった。
環境を作るコスト、そのリスク(もしかしたら何も生み出さないかもしれない)を無視した対価というのはあり得ないだろう。
また、利益にしてもその後の研究者の貢献、製造現場の貢献、営業努力など他のたくさんの人たちの貢献があって達成できた利益であって、決して発明者がその50%分の貢献をしているとは思えない。
中村氏は、企業研究者にも、イチローや松井のようなスターが誕生できる土壌が必要だと言っているが
イチローや松井は自分のリスクで自分の能力を鍛え上げて、成果がでなければ、即刻解雇されるというリスクを負った上での成功である。
中村氏の研究が自分のリスクで行った物で、その成果を会社に売ったというのであれば、それは当然それなりの対価を求める事ができるだろうが層ではないということをもう少し冷静に考えるべきだと思う。
たまたま闇雲にやった実験の結果が当たったからといって、その一発だけで多額の対価が貰えるというのは甘いだろう。
もちろん企業研究者にもそれなりの対価を与えるべきであることは言うまでもないが、それが過剰すぎると会社としてのリスクが増えすぎて、企業による研究が損なわれる可能性が有る。
多くの研究者たちが求めているのは、成功時の多額な報酬ではなく、自由に研究できる環境の方ではないのだろうか。
もちろんその環境の中には、それ相応の給与や報償、昇進などの金銭的、地位的メリットも含む
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